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たいていトイレに立って、急激な温度変化で血圧が急上昇して脳血管障害を起こしています。
あるいは冬の入浴時の発作も多い。
それだけ住まいのトイレや浴室が寒いということで、これも生活環境病と言えるかもしれません。
慢性的な肩こり、冷え症、頭痛などの症状も、室内の温度差が大きいことが原因だったり、そのために治りにくくなっていることが多いはずです。
気密性の高いマンションでも、足元は寒く感じることが多いでしょう。
人聞はどこか寒いと感じていると肩や首の筋肉が無意識に緊張しますから、その状態が日常化しているために症状が消えないのです」室内の温度差による脳卒中の患者さんは、年間一万人にものぼるそうです。
これでは住まいのなかに大きな危険がひそんでいることになります。
最近は「室温のバリアフリ−」などと、浴室やトイレに暖房設備を付けることも増えてきましたが、外断熱マンションでは入居者があって躯体の蓄熱がしっかりできていれば、そんな必要もなく浴室もトイレも寝室も居間と同じように暖かく、また同じ室内でも温度の差はほとんどありません。
体からは自然に緊張がとれ、よりリラックスできるのです。
毎日、帰宅してどれくらいリラックスできるか、本当の自分の時間が過ごせるかということは、日々のストレスを積み上げないという意味で非常に健康的な生活といえるでしょう。
もう一例、医療の立場から外断熱に注目したケ−スを紹介します。
茨城県水戸市に完成した外断熱の診療所「古川胃腸虹門科クリニック」は湿式外断熱工法により一昨年一一一月に完成した診療所併用住宅です。
F医師は、二00四年に開業すべく、住まいが二階にある外科クリニックを建てるためにインターネットの設計コンペを利用し、設計者を選びました。
二0余の設計案の中から選んだのはK氏という設計者でした。
彼は外断熱の住宅併用外科クリニックを提案し、外断熱について知識のあった先生は平面計画や外断熱等の提案を受け、その設計案を選びました。
二ヵ月の設計期間で図面を完成させ、二00三年の六月下旬に着工し、その年の一一一月末に「古川胃腸虹門科クリニック」は完成しました。
私は、二00四年の九月にK氏とともにクリニックを訪れました。
湿式外断熱工法により建てられ、デザイン的にも優れた「古川胃腸旺門科クリニック」でF医師ご夫妻にお話を伺いました。
冬、春、夏と過ごされた、住まいについての感想をお聞きすると、「冬に外出から帰宅すると暖かく、夏は外が猛暑の時もエアコンを使わないで過ごせます」「患者さんや働いている方たちからも快適な環境で仕事ができると喜ばれています」と奥様は話されました。
また、冷暖房について話が及ぶと、ご主人の古川医師は、冷房病についてその危険性を指摘されました。
断熱のよくない事務所などでは冷気が逃げてしまうのでクーラーの温度を低く設定しがちで、そのためさまざまな疾病につながる危険性があるというのです。
外断熱で建てられた「古川胃腸紅門科クリニック」では、昨年の猛暑でも冷房は一台のクーラーで十分でした。
心配していた冷房費は四月から九月まで同じで、以前と比較すると費用がほとんど掛かっていないように感じているそうです。
また、入院患者の方も「冬は自宅より暖かいし、夏はとても涼しい」などと話されているそうです。
古川医師は、開業にあたり「病院は地域と社会に貢献すべきもの」との考えをかねてより持たれており、その信念に外断熱で建設されたクリニックは大いに応えているようです。
コンクリートの蓄熱を利用することで、快適な生活空間を低エネルギーで調節できるのが外断熱の最大のメリットです。
いわば建物の躯体自体が冷暖房システムの一部になっているので、これを理解して有効に使うことが必要です。
とはいえ、難しいことではありません。
一シーズン経験すれば、どのようにすれば合理的か、最も快適なのかはだれにでもわかるはずです。
ただ、はじめて外断熱マンションに住んだときに、自分で思い描いていたことと違って、少し戸惑うこともあるようです。
あまりにも外断熱を礼讃する情報ばかりに接したため「外断熱は万能」だと思い違いをしてしまう方も少なくありません。
外断熱マンションは住みやすくて快適ですが、居住者による生活の工夫も、もちろん必要です。
それは生活そのものであって、その工夫すら必要ないような夢の住まいなどありえません。
また、あったとしても面白くない住まいになってしまうでしょう。
外断熱のデメリットというわけではありませんが、従来の木造家屋や内断熱マンションでの生活とまったく同じように考えていると思わぬトラブルが起こることもあります。
それはちょっとしたことで防ぐことができるので、外断熱マンションでの住まい方について基本的なところだけ説明しておきます。
第一に、外断熱マンションの場合、冬期は暖房を止めても部屋の温度が変わらず、換気がしっかり行われていると室内が乾燥してしまうということがあるため、積極的に湿度を保つような工夫が必要です。
内断熱のマンションでも、冬期に換気が行われていれば部屋が乾燥することは同じですが、暖房を止めると部屋の温度が下がり、相対湿度が少し上がります。
それでも、さらに湿度を求めて加湿を行うと温度の低い部屋や壁で結露したり、カビ発生の危険性が出てきます。
そこで内断熱マンションの営業マンが、結露が発生した時「室内で洗濯物を干すから結露するのです」などという住まい方のせいにした言い訳をするようになるのです。
しかし外断熱マンションでは、その気づかいはまったく不要です。
むしろ、室温が二二℃前後で安定しているため、部屋は乾燥気味で、以下のような加湿の工夫が必要です。
1入浴後は、浴室の扉も脱衣場の扉も全聞にしておく、2観葉植物や鉢花などを積極的に置く、3加湿器を使う。
洗濯物は室内に干す洗濯物や濡れたパスタオルなどが電気を使わない加湿器の役割をします。
外断熱マンションでも内断熱マンションでも、冬に屋外の水蒸気量の少ない外気を導入すると、湿度は部屋の温度により二0から三0%まで下がります。
ここまで乾燥すると風邪の細菌やインフルエンザのウイルスなどが活躍しやすくなり、感染しやすくなります。
アトピーなど皮膚炎による捧みがある場合も、乾燥はよくありません。
少なくとも五0から六0%程度まで上げたいところです。
それまで内断熱マンションで「やりたいけど、できなかった」ことではないでしょうか。
内断熱マンションでは窓に結露が起こっても室内空気はしっとりとしているわけではなく、やはり乾燥気味です。
そこで加湿しようとすると、さらに結露するというのが内断熱マンションでした。
外断熱マンションでは、壁の温度が部屋の温度と同調しているので、換気が行われていると結露の心配はないので、おもいっきり加湿の工夫をしてみてください。
それでも十分でない場合は、加湿器も使うことができます。
外断熱マンションは高気密で断熱性能が非常に高いので、冬は室内の熱が外に逃げることがほとんどありません(夏は外から熱を入れにくい)。
このため、室内が適温になってから暖房を切っても、急に寒くなるようなことはありません。
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